7/11/2016

しずり棚機会 ~糸紡ぎの練習~

しずり棚機会~麻績みから機織りまでのお教室、
六月はついに糸車で糸によりをかけ、紡ぐという練習に入りました。

※田植え時期と重なり、すっかりレポートが遅くなってしまい、
 大変申し訳ありません。
 ずっとブログ更新が遅れていましたが、
 単に田植えに全力を注いでいたためです。
 ご心配下さった方もいらっしゃって・・・すみませんでした。
 


今回は、ついに糸車、登場!!!





毎回綺麗な和室でお教室は開かれているのですが、少々水を使うため、
畳を汚してはいけないわ、と、念のためのブルーシートを敷きました。

しかし、何というか・・・雰囲気ブチ恐しですね(m_m)
美しい、自然物から成る道具に対し、色気のないブルーシートが何とも・・・・


先生によって、糸車が組み立てられ、木綿の糸が張られて動き出すと
「おおおおおおおーーーーーーーーーーー!!!!」
全員のテンションも一気に上がります⤴⤴⤴

そして、先生による糸紡ぎ実演&説明が始まりました。

右手、左手、右足が同時に別の動作を行うので、
麻績み同様、こちらも練習が必要です。



む、、、難しそう!!!




ツムと呼ばれる棒に、オガラを設置し、そこに紡いだ糸を巻き付けていきます。


一番乗りで糸車に挑戦したのは、オリジナルのシルバーアクセサリーなどを製作販売している、とても手先の器用な女性です。
羨ましいことに、順調に回しておられました。
(私の心の中は、正直不安でいっぱいですー。自分にも出来るのか!?)

右手で車を回すと、左手に持っている麻糸に寄りがかかっていきます。
なぜか、自然にその感触に微笑んでしまう・・・とのこと。
糸車はとても楽しい作業のようです。
(もちろん、慣れればの話ですが。)

練習中の方を見ていて、
糸車を回す女性の姿って、美しいな~と思いました。

糸車の先のツムにつけてあったオガラに、よられた糸が巻き付いています。
その糸を今度は糸枠に移動。

糸、完成です!!!!!
美しい!!!

布になるのが今からとっても楽しみです♪

古くから日本の女性たちが受け継いできた布づくり。
植物たちの亡骸から新しい布という命を生み出す工程は、
お日様の光を浴びて青々と茂っていた植物たちの姿を思い描いたり、
それらがいまこうして、自分の手の中で糸になっていくという感触、
それに、その植物=糸が、大切な人を包む布になっていくという実感・・・

五感はもちろん、五感を超えたいろいろな「感触と感覚」を味わえる時間でもあります。
体験した人にのみ、わかること・・・かもしれません。

7月も、引き続き、麻績みの練習、糸車の練習が続きます。

麻績みも麻打ちも、そして糸車も、ひたすら自分で繰り返して、
先生からも習って習って、先生の手先や動き、動作と所作を何度も見て、
少しずつ、でも確実に身に着けて参りましょう。


【しずり棚機会とは】
棚 機(たなばた)というのは、氏神さまである倭文神社に祀られている二柱の神様のうちの一柱、天棚機姫命(あめのたなばたひめのみこと)という女の神さまに あやかって名付けました。もう一柱は天羽槌雄命(あめのはづちおのみこと)という男の神様です。倭文(しずり)織の産地だったことから、地域に受け継がれ ていたであろう素晴らしい織物の技術を身に着けることができる女性たちの輪が広がっていくように願いをこめて「しずり棚機会」としました。