3/28/2016

しずり棚機会 麻績み~機織り教室② ご報告

春分の日を過ぎ、彦星ファームの田畑もやることが目白押しになってまいりました。
ついに、農繁期突入です。
毎年この時期は、今年分の「種蒔きカレンダー」とにらめっこ。
昨年までの反省点を活かし、今年も楽しく作業したいと思います。

さて・・・

お教室会場のすぐ前、駅のロータリーの桜が見ごろを迎えた去る3月24日(木)、  
しずり棚機会の麻績み~機織りまでのお教室がありました。

私は一向にうまく糸がつながらないままでしたが、
先生が「はじめは何が分からないかが分からない。」と仰っていた意味が
この二週間でよく分かりました(笑)

でも、何度も何度もやることしかないということもわかりました。

まずは体で、手先で、とにかく何度もやってみる。
静かに手先と糸に集中していると、徐々に頭の中の声もおさまって、
体感と感覚の世界の中で練習できるようになってくる気がします。


教室にいる間は、
先生の手元をひたすら見る。
見てはまた自分でやってみる。
また先生の手元を見る。


今回の教室でも、講義でも講習でもなく、「手習い」が続きます。
昔親から子へ、子から孫へと伝わってきた“手しごと” 。
先生が麻績みをしているのを見て、感じて、身に着けていきます。

教わるというより、習うという言葉がしっくりきます。
先生に習う=倣う、ということで、ひたすら先生に“ならって”やってみようと思いました。
 

麻績みの時間が終わると、麻打ち(おぶち)と呼ばれる工程を習いました。
これも、当然一回習ったくらいでは身に付きません。
何度もやっていくことしかありませんね。

何をするかというと、米ぬかの力を借りて、精麻を柔らかく下ごしらえします。

お鍋に精麻と米ぬかを、そして水をはります。

 加熱。
温度は手で覚えます。


地面というか床に打ち付けるので、麻打ち(おぶち)。
これまた全くうまくいきません。
 奥の方に先生の打った理想形が小さく映っていますが、
手前のものは「こうならないように!!!」 という悪い例の状態です。
うまく言い表せず、説明はできないのですが、
とにかくこの横に伸びきった雰囲気は×。

何というか・・・一か所に、ふんわり、こんもり・・・?

ただ、先生がおやりになるようになるまで、各自、
自宅で何度も麻打ちの工程を繰り返し、練習練習練習。!


 陰干しするとこのような状態になります。
キラキラの繊維に今日もうっとり。
 植物の亡骸に再び命を吹き込んでいく感じが幸せです。


 しかし、先生の所作の美しいこと!!!!!!
麻打ちをする先生の凛として美しい所作に、一同惚れ惚れでした。

今回もまた、素敵な先生から、楽しい手しごとを習えるご縁に感謝でいっぱいです。
 
それにしても、このような糸を績む作業と機織りが、
各家庭で普通に行われて、布が自給されていた昔の日本って、すごい・・・

最近、また中谷比佐子さん著の「きものという農業」を読み返しました。


絹、麻、木綿・・・と、各素材についてはもちろんのこと、
私が読むたびに新鮮な感動を覚えるのは、
布を「1ミリも捨てない裁断技術」というところです。

少し、本から引用させていただきます。
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「1ミリも布を捨てない裁断技術」

きものを長く着続けていると、世の中のことはすべて、”循環が基本”と感じる。

人も植物も循環がうまくいかなくなると生命は終わる。
その生命の本質は滅びと再生で、きものはこの作業をじつに鮮やかに仕切っていると思う。

きものの布の長さは大体13メートル、巾は30~35センチ、その寸法の中で、袖二枚、見頃二枚、衽(おくみ)二枚、衿二枚と、布を裁ち分けて縫い合わせ、一枚のきものが出来上がる。

裁断で一ミリの布も捨てない直線断ちが、2000年以上も続いている和裁の技術である。

古代の人達が、蚕のつくった絹糸、霊気が宿る麻の布を身にまとうとき、その布の命を大切にしようという思いから、1ミリも布を捨てない裁断技術が生まれたのであろう。
きものはその後、その布のまま羽織になったり、帯に変わる。
さらにまた形を変え、布団や風呂敷などさまざまな日常の中で布として活躍する。

まさにきものは、形は滅びようが、また別の形として再生していき、自己完結をして命をまっとうするのだ。

これは、布の命をそのまま生かして使おうという姿勢から現れているもので、仕立てのとき余った布は折りたたんで縫いしろと共にはさんでしまう、という技も使う。
(「きものという農業」中谷比佐子さん著)より)

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きものは本当にすごい!
使い捨ての現代とは何もかも真逆ですね。

とても素晴らし本だと思います。
ご一読をお勧めします。

3/15/2016

春は苦み

冷たい春の雨の後、今日は気持ちの良い快晴となりました。
春は苦み と申します。
春の苦みを満喫して有難く頂いていると、冬の間にたまった毒素も速やかに排泄されたり、
これから春~夏に向けての体にとって素晴らしい効果が沢山詰まっているのだそうです。

今日は、近くにフキノトウやノカンゾウ、セリなどを摘みに出かけました。






ノビルも近くに沢山生えていたので、今日頂く分を一束、刈り取りました。
摘み草は、決して欲張ってはなりません。
その日、頂く分だけを、来年以降の株や根などを絶やさないように注意して少しいただきます。

今日は春の香り満載の天ぷらで晩御飯。
フキノトウの苦みが、体をぐぐっと目覚めさせてくれそうです。


若杉友子さんの「むすんでひらいて」という冊子に書かれていた記事によると、
冬眠後の熊は、目覚めるとすぐに、フキノトウを探して食べるのだとか・・・
熊の本能、恐るべし。というか、熊の本能は素晴らしい!!

自然が与えてくれる植物たちを、その時々で美味しく楽しく有難くいただくことで、
私たちの体も、おのずとうまくいくのですね。
旬は大事!!!

田んぼの畦には、ヨモギの新芽とタンポポが目を引くようになってきました。
そろそろヨモギやタンポポも、シーズンインです!
この時期は本当に摘み草が楽しい季節ですね!

今日も自然に感謝でいっぱいです。

明日は、フキ味噌を作ります♪

3/14/2016

春の色、春の香り

いよいよ春めいてまいりました。
田畑のしごとも目白押しになってきました。
畑にいると、菜の花の香りや花の香りが風に乗ってふんわりと漂い、
一面緑色になってきた畑に、鮮やかな菜の花の黄色が元気をくれます。

自生の小松菜に菜の花が咲いています。


冬野菜があった場所は草が元気に育ち、
オオイヌノフグリが満開。

まだまだ風は冷たいけれど、春らしくなったなあとウキウキします。

ヒトが種を撒いたり、世話したわけでもないのに、こうして沢山の草が芽を出し、
地面を覆ってくれることは、本当に有難いといつも感じています。

循環農法を確立した、敬愛する赤峰さんは、雑草ではなく「神草」と呼んでおられます。
畑に必要なものを、この草たちが作り出してくれている・・・
自然という、人間の計り知れない力の中に、自分が抱かれて生かされていることを、
畑に生えてくる草たちを見ていて感じることができます。

もう十年以上も前になりますが、砂漠緑化の植林を行っている現場で
作業する機会に恵まれました。
まさに草一本生えない不毛の地と化した大地がどこまでも広がっていました。
むしろ、その草一本を生やすために、多大な労力が必要なのです。

帰国して、空き地や道路のアスファルトの隙間に生える雑草を見た瞬間、
ああ、日本にはこうして泉の水が湧くように草が生えてきてくれる土地なのだと、
それはなんと豊かな恵まれていることなのだろうと感じました。

野菜の管理のために、雑草は適宜刈ったり抜いたりしますけれど、
それでも、取った草がまた畑の土を作ってくれることに、大きな感謝の気持ちが湧いてきます。

田畑にしごとが本格化するこの時期、
自分たちの原点である赤峰勝人さん著「ニンジンから宇宙へ」を必ず読み直します。

とても素晴らしい本です。
ご興味のある方は、是非、読んでみられてください。

※「ニンジンから宇宙へ」は、なずなの会にて販売していらっしゃいます。

3/11/2016

“しずり棚機会”第一回 ご報告

旧暦の2月になって二日目の昨日、“糸績み~機織りまで”教室がスタートしました。

木綿・絹・麻・カラムシ・・・と布のモトとなる植物は多々ありますが、まずは麻で練習を始めます。

少しずつ作れる布の種類を増やしていきたい、草木染も・・・と夢が広がりますが、
糸すら作り出せない今の私にとっては、それらの全てがただの夢・幻、絵に描いた餅。

まずは昔の女性のたしなみの一つ、糸を作るという手仕事が出来るようになるべく、
ワクワクしながら当日を迎えました。


とっても素敵な講師「麻の衣 忠兵衛」の金子貴子さんより、
様々な布を見せて頂きながらお話ししていただいたので、

  ・糸の出来上がりの違い→織り上がる布の違い 
  ・糸を紡ぐ前の繊維の処理の違い→織り上がる布の違い
  ・日本の麻繊維ならではの繊維の処理と世界各地での麻繊維処理との、布の感触の違い
  ・織り方の違い→仕上がる布の質感の違い
  ・染めものについて

などを目で見て触って、感覚として感じて、体感することが出来ました。

布が次々と和室の畳の上に広がって、自然に歓声があがります。
私はもうテンション上がりっぱなし⤴⤴⤴⤴⤴
色とりどり、そして手仕事で織り上がった布たちの何ともいえない温かい雰囲気にウットリ!!
(すでに幸せ。)



今回使用するのは、栃木県で作られた野州麻です。
精麻と呼ばれる状態まで処理が終わっているものを使わせていただきます。
皮を剥いだり、発酵させたりする過程はすべてすっ飛ばしていますので、
ずいぶん楽をしてしまっていることになりますが・・・。
そこは理解したうえで、まずは麻績みの練習です。

日本特有の麻繊維の処理方法によって、美しい金色の精麻となり、また出来上がる布も
海外の麻繊維織物とは全く違う布に織り上がることを学びました。
この処理方法を編み出し、今に伝えて下さった日本の先人たちに感謝です。

精麻↓
 美しい。


糸を作る、麻績みというしごとをする前に、 精麻を下処理します。
それは麻打ち(おぶち)というそうで、これは次回3月24日に習いますが、
今回は先生が事前に処理して下さったもので、練習を行いました。


写真右手が精麻、左手の少しふわふわして見える状態が麻打後。

たくさんのエピソードや、先生が教えていただいたというおばあちゃんたちの言葉などを
伺いながら、先生の手元を食い入るように見つめつつ、実演は続きます。

まるでお母さんやお婆ちゃん、知り合いのお姉さんから初めて麻績みを教わる子供のような気分です。
ワクワク。

先生の両手から、というより体からどんどんと糸が生み出されていくように感じました。



写真に写っている棒は糸を割いた後に一旦かけておくためのもの。
麻裂き棒(おさきぼう)と言うそうで、これは先生の麻裂き棒です。

※実は今回、手探りながら、竹を加工して麻裂き棒を人数分作りました。
 昨日は参加者の皆さまに使っていただけるものをお渡しできました!

 道具があると、より練習が楽しいですね♪
 マイ麻裂き棒で、楽しく麻績みしましょう!!


この麻裂き棒は、昔は囲炉裏の灰のところにグッと刺して固定して使っていたそうです。
囲炉裏端で女性たちが糸を作り出している様が目に浮かび、一人タイムスリップ・・・
そこへ、先生が何気なく「これをしないとみんな着るものがない・・・」と一言。
うーーーーーーーん。
確かに!!
多くのものを自然を生かして自分たちの手で生み出していたご先祖さまたちに改めて敬服いたしました。

と同時に、何かそうした暮らしの中にある豊ささも同時に感じました。
なんでも生み出してしまっていたのですから!
その技も技術も力も、家庭の暮らしの中に存在していた、その豊かさに思いを馳せました。


この機織りにまつわる手仕事も、自分の意思に関係なく、強制で作らされたりやらされたりしたら、あとはものすごく不向きなのに、どうしてもやらざるを得なかったケースでは苦痛に感じたことでしょう。

でも、布に色柄があるというのは、そこに生み出す創造の喜びが確かに存在していたことを
想わずにいられません。

何かにつけて、こうした手間暇のかかる作業や一見効率の悪いとされるような手仕事をしていた
昔の女性たちが、いかに大変だったかというような話はよく聞かされることも多いと思います。

良くあるのが
 「買った方が早い、割に合わない、手間の割にお金にならない・・・・」でしょうか(笑)

実は先日、ワタシ今度、麻績みと機織りを習うんです。と夢見がちに話したら、あるお相手から帰ってきた答えが、
「そんな手間かかることしなくても、お金があれば、名人の織った上質な布を買えるわよ。」

・・・・・。

まあ、それも今の一つの現実なわけですが、価値観の違いですね(笑)

私は布を自分たち作り出すことができるということそのものに、一つの豊かさを見出しているわけですので、そんな視点を共有してくださる素敵な参加者のみなさまと一緒に、お教室での楽しい時間は過ぎていきました。。。


先生が練習の合間に仰っていた、
「お料理と同じように、麻績みも機織りも昔は普通にみんながやっていたこと、誰にでも出来て、
全然特別なことではないので、しばらくやっていれば、ある時ふっと出来るようになる。
自転車に乗る練習と同じ。」という言葉がとっても印象に残りました。

また、一度死んでしまった植物にこうしてまた生き返らせて布として纏うことで命を吹き込む・・・というお話も、印象深いお話でした。
手は動かしながら、心を動かす沢山のお話とみなさんのコメントが刺激的でした。

機織りに向けて、まだまだ先は長いですが、とにかく楽しいワクワクの時間となりました。
二週間、私もお家で練習を続けます。

参加して下さったみなさま、本当にありがとうございました。
おしゃべりにも花が咲き、ささやかですがお茶とお結びで一息つきながらの楽しい教室でした。
今後ともどうぞ宜しくお願いいたします。


次回は、下ごしらえにあたる「麻打ち」を習います。

3月24日(木)13:00~
場所は同じく韮崎市民センターニコリです。

詳しくはブログ記事「しずり棚機会」のお知らせ をご覧ください。

お問い合わせ・参加のご希望などは彦星ファーム(織姫事業部)まで!
hikoboshi@hikoboshifarm.com





3/01/2016

新しい取り組み 糸紡ぎ~機織りまで「しずり棚機会」のお知らせ



冷え込む朝でスタートした三月。

百姓にとってはいよいよ三月、という気持ちになる時期です。




卒業式などもあり、別れと新しい出会い・新しい世界への旅立ちの時でもありますね。

一年で生き物たちが一斉に動き出して、樹は芽吹き、桜の花咲くこの季節に卒業や入学、入社などの節目があるのは日本ならでは。

本当に四季の移り変わりと共に生きる日本人らしい感性だなと思います。

この節目の時期に合わせ、これまでの衣食住の「食」に加えて、「衣」についても、小さいながら、この春より彦星ファームとして一つの取り組みを始めたいと考えております。

名付けて織姫事業部(笑)。



地域に昔から住んでこられた年配の方々からのお話、市史や様々な歴史書、神社関係の方のお話などで、私たちの現在の住まいの氏神様が機織りの神様で、倭文織(しずりおり)という織物が織られていた地域でもあり、また今でこそ失われていますが、戦後までは家庭の中で女性たちが糸を紡ぎ、家族を想って機を織るという伝統が根付いていた場所であったことが分かったからです。





実は一年以上も心の中で温めていた「こんなことができたらいいな。」の一つ、“女性たちが想いをこめて布を織りだすという文化を継承していきたい、何かそれに繋がるような取り組みをしたい”という願いが形になり、この度、本当に素敵な織姫である女性が講師をお引き受け下り、道具類が揃う見込みが整いまして、満を持して、三月より「しずり棚機会(たなばたかい)」という糸紡ぎ~機織りまでを学ぶ教室を開催いたします。





棚機(たなばた)というのは、氏神さまである倭文神社に祀られている二柱の神様のうちの一柱、天棚機姫命(あめのたなばたひめのみこと)という女の神さまにあやかって名付けました。もう一柱は天羽槌雄命(あめのはづちおのみこと)という男の神様です。倭文(しずり)織の産地だったことから、地域に受け継がれていたであろう素晴らしい織物の技術を身に着けることができる女性たちの輪が広がっていくように願いをこめて「しずり棚機会」としました。



平成28年3月10日(木)からスタートし、4月以降の日程は随時、このファームのブログと彦星ファームFacebookにてお知らせいたします。


倭文織は麻と絹の混交織物であったことから、また地域のおばあちゃんが、麻布を織り、草木染めして織った布で袢纏(はんてん)を作ったというお話を伺ったりしたこともあって、まずは麻の繊維から糸を績む、麻績みの技術から学びます。

麻織物といっても三種類ありますが、この地域で織られていたオオアサを今回は使用します。
 

麻績みの技術が身に付いた段階で、麻打ちなどの麻績みをする前の下ごしらえの工程についても、麻績みの後の糸によりをかけるという段階もしっかり学んでいきます。


自分で麻績みした糸が十分な量仕上がったら、ご自分のショールを織る機織りまで行います。

毎月教室は開催し、随時初参加していただくことが可能です。

ご不明な点はお気軽に彦星ファームhikoboshi@hikoboshifarm.comまでお問い合わせ下さい。
皆様のご参加を心よりお待ちしております。
土日開催のご要望もあるようですので、検討して参りますが、3月は10日、24日の二回で決定しております。
ご要望もお気軽にお寄せ下さいませ。 

【教室の開催場所】山梨県韮崎市駅前 韮崎市民センター「ニコリ」和室
             ニコリの場所
   ・JR中央線「韮崎駅」徒歩1分
   ・無料駐車場有
   ・新宿発高速バス 「諏訪・岡谷線」韮崎IC下車 の方はご相談下さい。
    送迎が可能です。

【日時】3月10日(木)、3月24日(木) 13時~16時
     (16時~17時も、希望者は引き続き自習できるように場所を確保しています。)
      月以降は随時このブログか彦星ファームFacebookでお知らせします。 

【講師】金子貴子さん
     福島県昭和村にて織物を習得。
     全国の麻績み教室やイベントなどで講師を務める。
     山梨県北杜市にて「麻の衣 忠兵衛」を営まれ、麻布の魅力を伝えながら
     糸紡ぎ~機織りという伝統の手仕事を女性たちに伝承すべくご活躍されています。

【持ち物】黒い布(糸が見やすいように)

【費用】¥3,000
    (初回は麻打ちを済ませた精麻を使用するため別途材料費¥500がかかります。)

※先々で必要になる道具については、参加者の方に当日ご説明いたします。
※彦星ファームのお米で結んだお結びとお茶付です♪
とにかく楽しく学びましょう!! 

   
 
 これが精麻と言われる麻の繊維。
これから麻績みによって糸を績みだします。
(ちなみに、この精麻は伊勢神宮で使われているものだそうで、
 御関係の方より今回の教室の成功を願って、
ご厚意でファームに御贈り頂いた貴重な精麻です。
感謝・・・・・・・)








これまで穀物を出荷してきた百姓である彦星ファームが、なぜこのような取り組みを?と思われたかもしれません。



実は、約10年前になりますが、私たちを百姓へと導いてくれたのは、大分県で循環農法を実践されている赤峰勝人さんの存在でした。
百姓をしよう!と決めたのは、その赤峰さんの講演会でお話を聞いたその日のうちでした。
思い立ったら即決、即実行の夫と、ぼぅっとその後をついて行ってしまう妻・・・。

気が付けば、夢中で田んぼへ通い毎日が過ぎ、田畑の面積はどんどん増え、世間的には専業農家というカテゴリーに入っておりました。



そしてこの数年の間、戦後70年が経ち、
①主食であったお米や雑穀などの“穀物”
②海の塩をしっかりきかせた美味しいお漬物(化学調味料や合成の味付けでないもの)
③お味噌汁(自然海塩としっかり発酵させたホンモノの味噌)
という「日本食三種の神器」(私が勝手に呼んでいるだけですが。)で健康に暮らしてきた何千年にわたって磨かれてきた和食は、すっかり壊滅状態に陥っていることをひしひしと感じてきました。



せめて主食のお米と雑穀を、農薬やら化学肥料やらのオクスリ漬けで、すっかり弱り切ってしまった穀物ではなく、ホンモノの元氣いっぱいのお米や穀物を育てて一人でも多くの方に食していただき、失われつつある日本の伝統食を継承していこうとされている方々のお役に立てればという思いでこれまでやってまいりました。



手間暇かけるもの、一度に大量生産できないものは、効率が悪いものとされて、
生産性が低いという理由で、淘汰されてきましたが、その結果、
衣食住すべてに関わる日本古来の伝統も失われつつあります。


しかし、実際これまでに田畑に関わらせていただいて、
大量生産で短時間で手間暇かけずに出来るものが本当は長い目で見ると、
全くの非効率であることも体感して来ました。



作業の中で必要な効率化は勿論ありますが、
手間暇かけて人手をかけて仕上げたものは、食べ物であれば心身を奥底から満たす力がこもっています。
しかし作業効率優先の大量生産のものは見た目は同じ野菜やお米でも、心身を満たし活力を与えてくれるでしょうか。

効率優先で使われる食品添加物や化学合成物質が、結局は健康を害し、病の原因となることは近年周知の事実となっています。
やりたいことに挑戦したり、思う存分なすべきことを成すことに人生を活かさず、元氣を失った状態で過ごすのは果たして”効率が良いこと”なのか、私たちは今、真剣に考える時期に来ているように思います。

同じく、布や着るものの世界でも同じような手間暇かけたものの大切さは変わりません。
何とかして各家庭で女性たちが繋いできていた布づくりの手しごとも、大切にしていきたいと思うようになりました。



ひと昔の日本では、自然の素材から女性たちが家族一人一人のために、想いをこめて布を織り、その布で手縫いした着物を家族が着用してきました。


今のように、大量生産で、静電気がバチバチ発生するような化繊の布ではなく、服用という言葉にふさわしい、着ることで体を癒し護る布をすべての人が身に着けていたのです。


お嫁入前の女性は麻績みと機織りができなければ嫁にいけなかった(それくらい、お料理と同じように女性にとって当たり前の技術であった)などという話を聞くと、効率優先の価値観では、当時の着るものに関する大変な手間と、女性たちにそのような労働がつきものだったとネガティブにとらえる方も多いかもしれませんが、そうやって大切に作られた布を身にまとい、暮らすことはとても豊かなことだともとらえられます。


想いと祈りのこもったものには、力が宿ります。
女性たちの手仕事が、家族の健康と、無事安全な毎日を生み出す一助となっていたという一面は忘れてはならないと思います。

それはもちろん目には見えない力。
でも確かに思いや念というのはあるのです。



当時の人達が意識していたかどうかはともかく、今となって考えれば、全員が手紡ぎ・手織りの天然繊維100%の布を身にまとっていて、しかも木綿であればオーガニックコットン100%!なんていう贅沢なことでしょうか。
それも、すべて天然の草木染です!!

 


手間暇かけた、一見効率が悪いとされてしまうやり方で、しかし長い目で見ると体をしっかり養ってくれて、トータルで見ればとても“効率の良い”お米と、布にも同じことが言えると思います。

そんな訳で、彦星ファームでは、これまでの食に加えて、もう一つ熱い思いのあった衣についても取り組むこととなりました。



これまで通り、心をこめて、楽しくホンモノのお米作りを続けて参ります。
そして布にまつわる日本女性の手仕事の輪が広がっていくことを心から祈念しています。



皆さまのご参加を心よりお待ちしております。