7/14/2016

責任取って、田の草取り中

彦星ファームでは、田の草取りは基本は一回だけ、
田植え後二週間~十日くらいに、手押しの除草機をかけます。


一度に二列分かけられるものがお勧め。
往復で四列かけられます。






これをかけると、草が根っこごと水面に浮かぶのです。 ↓


しかし、今年は実は水不足ということで、
(毎年そんなことを言っているような気が・・・)
私たちの田んぼのうちいくつかは、夕方~朝まで、取水制限中。
水、止められちゃうんです。

うっかりして、この除草後に、ある田んぼの水がかなり低水位になってしまったのです。

すると。

同じ日に全く同じ作業をした二枚のうち、
水が抜けなかった方の田んぼは現在こんな具合。 
概ね雑草はほとんどありません。
例年通りの順調な感じ。


しかし、水が落ちてしまった田んぼは、現在・・・

こんなです!!!(泣)
やっちまったーーーーー
コナギ&オモダカの天国に・・・

たった、数時間、水が落ちてしまったばっかりに。
一度浮かせた草が再び根付きました。 
そして、元氣いっぱいに成長!
 
これが、現実です。

まあ、このままでも、イネは結構逞しく育つことは育つのですが、
株が小さめになる可能性は高く、収量にも影響します。

このコナギもオモダカも、とっても美しい花が咲くのです。
ついつい、「あらまあ、綺麗ね♪雑草だなんて目の敵にしなくてもいいのにね」
などと夢見がちに眺めていると、稲刈りの頃にはバッチリ結実しており、
収穫時の作業効率がものすごく落ちます。
(経験済み)

バインダーへの負担も大きくなりますし、
夫のご機嫌も悪くなります(笑)
いずれにしてもこのままはちょっと・・・

という訳で、すべては自己責任。
(我が家の合言葉。いや家訓!?”全ては自己責任”)

しぶしぶ、手で除草していきます。

写真の下の方、
右手から左手に向かって除草作業進行中。
 使用前、使用後ならぬ除草前、除草後。

幸い、コナギ―ズが再着地してしまったのは、田んぼの一部のエリアでしたので、
この田んぼの四分の一程度でしょうか。

手作業なので、時間はかかるやら腰に来るやら・・・
暑いやら喉は乾くやら、
なんでこんなことに!!??と愚痴りたくなるやら。

しかし、水位をうかつに落としてしまった自分!!
その結果、バッチリ再び根付いた田の草。
いつでもイノチの生きるという働きは、強く逞しい。
田の草も全力で繁茂しました。
全ては自己責任。

自分がしたこと(うっかり水位を落としてしまった)の責任、取っています。

この世の全て、起こること、すべては自己責任。
自らが蒔いた種。
因果の法則。

そういうことを、全身で実感します。
田の草取り。
人生勉強ですねぇ。

ちなみに、
こういう作業は根を詰めてはいけません。
暑い折なので、無理したり、頑張りすぎたりすると、倒れます。
休み休み、ちょっとずつ、責任とっていけば終わります(笑)

また、ここで責任取れば(草取れば)、
それがまた秋の収穫の時に自分たちに還ってくる!
というわけで、自己責任自己責任と一人呟きながら、
田の草取り、がんばります。
実際、イネは喜んでいるように感じられますし♪
綺麗になっていく快感もありますよ~♪

と、前向きになってみるワタシでした。
エイエイオー!!

【ちょっとした、補足】 
※この生えてくる草たち、もちろん田んぼに必要なミネラル補給のために
 生えてきてくれている有難い「神草」さま というのが、
 循環農法では大切なポイント。
 なので、取った草は大切に、畦の斜面に置いていき、乾燥させ、
 最後には田んぼに戻します。
  
 雑草を敵としては見ない。
 (菌も、虫も、です。)
 その場(田・畑)に必要なものが、全て自然発生してくる。
 赤峰さんのお話の中で、最も大きな雷が自分の心に落ちた言葉の一つでした。

 かといって、草は敵じゃないから♡みんな仲良く♡、と
 全部放置するのも、ちょっと違うんです・・・
 ここは難しい点です。
 実際に育てる中でしか分からないかもしれません。
 実践あるのみ、ですね。
 
  放置するとどうなるか・・・。
 例えば稲のすぐ脇にヒエなどがあった場合、
 イネの株は大きくなりません。
 ヒエの方が成長も早く、株はどどどどーーーんと大きくなるので、
 稲は細々と生き延びる感じになります。
 当然、お米もわずかな収量になります。
 なので、神草さまではありますけれど、ヒエを取ります。
 そのヒエは、大切に畦で乾燥し、最後には土に戻す。
 
 すべては、自分が世界をどう見ているか、
 その視点にかかっているのかもしれない。
 最近、そう思うようになりました。