いよいよ八月に入りました。
先日、この地域の氏神さまの夏のお祀りがあり、
鳥居には茅の輪くぐり、夜には縁日と地域の神楽団による
神楽の奉納がありました。
クライマックスはやはり、
天照大神が天岩戸にお隠れになり、
サルタヒコ、アメノウズメノミコト、タヂカラオノミコトなどの神々が
岩戸開きをする場面でしょうか。
その後、豊受大神が五穀豊穣を祈り舞われます。
狐が腰に籠を下げて、鍬を持って現れ、
土を耕したり、苗床を作ったり、種籾を撒いたりする場面も。
お米を育てるようになるまでは、
お祭りの度に何気なく見ていた御神楽に、
こんなに稲作や五穀豊穣にまつわる場面が多かった
ということに気付きませんでした。
地元の方々によって結成されている神楽団の皆さんが、
今年も素晴らしい御神楽を舞われていました。
今年で結成40年になるそうです。
もちろん、歌舞伎や能楽の世界のように、
プロの方々の芸能とは少し違う世界ではありますが、
地域にこうした存在がまだ残っているということは、
何と貴重な日本文化の継承だろうかと、心が温かくなりました。
よくぞ、この戦後70年が過ぎて、
日本文化のほとんどが壊滅状態の現在の世情の中、
存続してくれたものだなと嬉しくなりました。
夜の神社の幻想的な雰囲気の中、
普段は全く別のお仕事をされている皆さん方が、
色々な神様になって登場する、というのも、また面白いものです。
えっ?あの○○さんが、天照大神になっている!?
みたいな得も言えぬギャップがたまりません(笑)
観客席?からは、
「あっ、サルタヒコさんが出てきた、あれは○○さんだ。」
などという会話も聞こえ、ローカル感がまたいい感じなのです(笑)
子どもたちが楽しみにしているのが、この御幣種蒔。
いわゆる福撒きで、五穀豊穣、作物の豊作を祈り、
紅白のお餅、破魔矢、お菓子などが撒かれます。
ご両親が、岩戸開きの場面について説明していたり、
笛や太鼓に合わせて、踊っている子どもさんがいたり、
大変微笑ましかったです。
私も、御神楽を拝見しながら、今年の豊作を祈りました。