8/27/2012

オーストラリア~パーマカルチャー発祥の地


ご縁あってオーストラリアの知り合いのご紹介で、春先の農繁期前に、パーマカルチャーを実践している方のお宅を見学させていただいたことがあります。
パーマカルチャーというのはPermanent(持続可能な) Agriculture(農業)からできている造語のようなものなのですが、オーストラリアのビル・モリソン氏が提唱した持続可能なライフスタイルと農場づくりの方法です。

そのお宅は、広大な緑に囲まれ、果樹園とエコなお宅、そしてお庭には鶏が飼われていて、自給的な暮らしを実践されていました。
奥様が勉強家で、色々と計画をたて、優しいご主人がそれを基に力仕事に励むという、うらやましく素晴らしいパートナーシップを育みながら、生活そのものを楽しんでいらっしゃるお姿にとても良い刺激を受けました。
「ボクは難しいことは何もわからないから、それはワイフに任せて、言われた通り土を掘るだけ。」などと冗談めかしておっしゃっていましたが、旦那さまも勉強家、「わら一本の革命」の著書、福岡氏の本や農法についてもお詳しかったです。とても仲良しのご夫婦でした。

さて。
みなさんは生ごみ、どうしていますか?
特にこの夏場、においも気になって、生ごみは嫌われ者になってしまいます。
今私は、カドタ式の土のう袋を使った生ごみ堆肥づくりに挑戦しています。
ミミズコンポストと最後まで迷ったのですが、土のう袋と土と米ぬかだけで続けられるという方法に目がハート♥に。

ここで、オーストラリアでは一般的に普及しつつあったミミズコンポストについてお話しますと・・・

ミミズコンポストは、オーストラリアのパーマカルチャー実践者の間でも使われていて、とても手軽で液肥などを取り出す時もコックをひねってワンタッチ。素晴らしいものでした。
キッチンから外に通じるドアからの導線や日の当たり具合なども考慮して、置く場所を決めたそうです。調理してすぐにキッチンからこのミミズコンポストに生ごみを入れられるのがミソ。

こちらがその農園で使われているミミズコンポスト


ちょっと脱線しますが・・・その堆肥を使って育てているという
果樹園スペースにあった無農薬・無化学肥料のオレンジ。
とってもおいしかったです。


更に脱線しますが、こちらがチキントラクター。
パーマカルチャーでは、ニワトリが草を食べることで、除草・草刈りの手間を軽減します。
この枠を徐々に、草を抑えたい場所に移動していきます。
糞などで土に栄養も補給できるという一石二鳥なチキントラクター。
(鳥たちもとても健康でした・・・。小屋には卵がいっぱいありました。)

パーマカルチャーも一つの素晴らしい方法ですので、私もいつもいろいろ学ばせていただいているのですが、このミミズコンポスト、オーストラリアではまだしも、日本で取り寄せるとなると高価・・・


しかし、毎日出る生ごみを少しでも有効活用し、好きになってしまいたい私。

土のう袋の方は、ほとんど経費が掛からないのと、自分が堆肥を使いたい場所の土を基にして堆肥づくりができるのがしっくり来て、こちらに挑戦しています。

「生ゴミ堆肥ですてきに土づくり 」という本が出ていて詳しく説明してくれてありますので、興味のある方は是非読んでみてください。図書館などにも置いてある場合が多いようです。

 今のところ夏場で気温も高いこともあり、においなども全く気にならないので、うまく行っているらししい・・・マンションやアパートのベランダでも実践できるのが素晴らしいところです。
一か月ほど実践してみて、またご報告します。



ちなみに、オーストラリアの小学校でも農業と食育にはとても力を入れている様子で、見学に活かせていただいた私立小学校では、毎日小学生がミミズ君たちのお世話をしながら堆肥を作っていました。

こちらのミミズコンポストは丸い形でメーカーが違いました。


かわいい女の子の学生さんが紹介してくれた、みんなの畑?
一人一人こうやって、ハーブや野菜を育てています。


採れたてのお野菜を使った調理実習もあり、食べ物に対する意識はオーストラリアでもこの数年で驚くほど高まっていると感じました。
私たちのこよなく愛する玄米も、ブラウンライスとして人気があり、Woolworthという大手スーパーにあるSushiコーナー、その名もSushi Ginza(笑)では、シャリが玄米!!






ベジタリアンのお店やメニューはもはや一般的になりつつあると思いました。
また現地の方の話では、食品添加物、着色料、香料などに対しても、この数年で無添加の食品を子供たちに与えたいというお母さんたちのムーブメントが高まっているそうで、かなりの変化が起きている様子でした。

三年前に滞在した時には、体調を維持してくれる食べ物を探すのに苦労しましたが、今回の滞在ではスーパーで普通に売られているオーガニックの玄米、オーガニックのうどん(乾麺)、味噌などで意外と快適に過ごしました。

でも、やっぱり一番は、自分で育てて収穫したお野菜(無農薬・無化学肥料はもちろん!)で作る和食です。

日本の食べ物は本当においしい・・・。
今日も我が家の田畑と、食卓に感謝です♪


8/23/2012

今日の田んぼ

今日の田んぼの様子です。
いよいよ全体的に穂が出てきました。
とってもきれいです!!!
 (出穂のタイミングがバラバラなのが少々気になりますが・・・きっと大丈夫なはず。)



稲穂が出る時はこんな風に出てくるのですね!育ててみて初めて知りました。


 今日も田んぼの周りを、稲たちに声をかけながら歩いていると、
赤いきれいなトンボがふわりと稲の葉にとまりました。


 秋めいてきた風に、さらさらと音をたてて揺れる稲は本当に美しいです!!
田んぼの稲は1メートルを超えるくらいの大きさに育っています。

8/22/2012

ゴマの花が咲いています

今年は、白ごま・黒ごまの両方を少しずつですが育てています。
雨がなかなか降らなかった今年の夏、枯れてしまうか心配な時期もありましたが、
何とか花を咲かせてくれました。





これは白ごまです。
ちょっとわかりにくいのですが、茎のところにさやのようなものが出来ていて、この中にゴマが入っています。


この薄い紫色の花が黒ごまの花です。

肝心なお花の部分が、ものすごくピンボケしていてすみません・・・
(今度、ちゃんとカメラを持参して、撮ってきます。)

おいしい玄米の友、ゴマ塩を、無農薬無化学肥料で育てたいと思っていたのに、
去年は手が回りませんでしたが、今年のお試し栽培でなんとなく手ごたえを感じました。
来年はたくさん植える予定です♪

「ゴマを育てたいんですー」

と、おじいちゃんおばあちゃんのお百姓さんたちに相談すると、決まって、
「あのムシが嫌で育てたくないんだ」と言われます。
「あのムシは気持ち悪いからゴマは買うのが一番」と言い切る方までいるのです。

あのムシとは!?
調べたところによると、どうやらゴマ特有のスズメガ(ゴマムシ)類が発生するらしい。
気味が悪い、恐ろしいと感じるほど大きく目立つ虫で、葉を食害するとものの本にはあります。
見つけたらすぐに除去しろと、少々強い口調で書かれている本もあります。
ほかにシモフリスズメ・寒冷地ではメンガタスズメという虫も発生する・・・云々・・・


しかし、私たちのお世話する畑では一度もその「あのムシ」を目にすることもなく、
今のところ全く葉を食害される気配はありません。
怖いもの見たさで、いったいどんなムシがやってくるのか!?と、
「さー、いつでも来い!!私は怖くなんかないぞ!!」←実は怖い。 などと畑で一人叫んでいたのですが、この夏は暑すぎたのか乾燥しすぎたのか、それともあまりにも畑が草ボーボーだったからか、全く出会うことなく終わりそうです。

化学肥料や堆肥なども一切撒いていない場所に植えているので、それももしかしたらムシの発生には関係しているのかもしれませんが、来年以降、みんなが恐れる「あのムシ」を見つけたら写真に撮ろうと今から決意を固めているところです。




8/19/2012

身土不二

昨日、8月18日(土)に、旧暦では7月1日をむかえました。
いよいよ秋冬野菜の種まきが本格的になります。

今日は赤峰さんも「循環農法」の中で書かれている「身土不二」という言葉について、
みなさんにも知っていただきたいと思い、その部分を引用させていただきます。

【循環農法:赤峰勝人著より】

「身土不二」の語源は仏教の教えからで、「身と土は二つにあらず」と訳します。
身体と土は同じであらねばならないということ、肉体は土だ、と教えているのです。
つまり、身が生まれた土地から、できた作物をいただきなさいということです。
この教えを用い、食を改善し、身体を治していったのが、玄米菜食の草分けである
石塚左玄先生であり、さらに世界に広めたのが桜沢如一先生です。

寒い土地で生まれ育った身体を温めてくれるかのように、その土地には根のもの(陽)が
よく育ちます。また暑い土地に慣れた身体を冷やしてくれるかのように、暑い土地には
果物やツルのもの(陰)がよく育ちます。
こんなにも素晴らしく自然な法則が「身土不二」です。

このありがたい法則を無視して、わざわざ高いお金を払って遠い国で育った作物を食べたり、
季節を外れた不自然なものを食べたりして身体を弱らせていくよりも、自然の教えに従い、
自分の生まれ育った土地で採れた、季節に沿った作物を素直にいただくだけで、
私たちの身体は守られ、元気でいられるのです。

【引用ここまで】



地産地消の推進に「身土不二」という言葉が使われている場合が多々ありますが、
私はこの”肉体は土”ということこそ大切だと感じています。
また、自分が縁あって暮らしている土地には、それぞれの特徴や個性、気候風土があり、
それらは私たちの心身にも大きな影響を与えていると思います。

日本中、世界中を旅しても、好きな場所、気持ち良いと感じる場所というのはそれぞれです。

そういう意味でも、自分の暮らしている環境で生まれ育った作物こそ、
自分にあっているという意味で、食卓のお料理のうち、一皿でも自分のおうちの周りや
ベランダ菜園でもいいので、愛情込めたお野菜があると素敵だなと思います。

最近は市民農園(クラインガルテンという名前での市民農園もあります)がたくさんできているので、
週末に畑を始めるのも素敵ですね!
その時にはぜひ、無農薬無化学肥料で、エネルギーに満ち溢れたお野菜を育ててください!


8/13/2012

映画フード・インク (FOOD,INK.)

なかなか忙しさを言い訳にして、観ようと思いながら今日にいたってしまったドキュメンタリー映画、「フード・インク」をようやく観ることになりました。

予想通りと言えば予想通り、また他のこの類のドキュメンタリーを見たことがあれば、そこにも必ず取り上げられている、多国籍企業の政府と癒着したひどいやりよう、またアメリカのあまりにも悲惨な食と農家の現状が取り上げられています。 

しかし、日本も他人事ではありません。
すでにTPPと同じようなアメリカとの協定に参加して、多大な被害をこうむっている国々の実情も取り上げられていて、この作品は必見です。
日本は今、本当にギリギリのところだと感じました。
もう少しでこの多国籍企業の食品メーカーによる「種」「作物」「食」の支配に飲み込まれる瀬戸際だと思います。
そして食は、私たちの生命に直結する問題です。


まだ見ていない方は、レンタルもできますから是非見てみてください。

また、9月から渋谷のアップリンクなどで公開される「モンサントの不自然な食べ物」ともつながる内容だと思います。こちらの映画も必見です!!

映画「フード・インク」予告編はこちらから
http://youtu.be/qyBph6Qx8vU



8/06/2012

稲穂が!!

田んぼの稲たちは日ごとにぐんぐん成長しています。

田植えが早かった方の田んぼには稲穂が見え始めました!!




一粒のお米がこんなに豊かに分けつし、稲穂が現れるのを実際に目の当たりにすると、本当に感動してしまいます。
通りかかる方たちも、この様子が無農薬・無化学肥料だと知ると驚いています。

今年は無化学肥料というより、無肥料・・・一切肥料は入れていません。

循環農法では株が大きくなってくると田んぼに入っての草取りなどは行わないそうです。
生殖成長期に入ってから田んぼに入ると、稲の根を損なうというのが理由とのこと。
大体田植えから一か月以内に草取りを終えるのだそうですが、私たちは今年はちょっと遅れてしまって、少し一か月を過ぎてしまいました。来年こそは早め早めに行います!!

ちなみに、玄米は必要な栄養素がほとんど含まれている完全栄養食品に近いということをご存じですか?すごいんですよ~玄米のパワー!!(もちろん、農薬や化学肥料まみれだとそのパワーも半減。。。) 是非お試しください。

参考までに、玄米を炊くのに色々と試しましたが、みなさんに定評のあるヘイワの圧力鍋で炊くのが一番おいしいです。